7訊問
・エドモン・ダンテスの訊問に向かうヴィルフォールの前に船主モレルが登場し、ダンテスの助けを請う。
しかし、自分が嫌いなナポレオン派であるモレルに対してヴィルフォールは、冷たくあしらう。
・また、ヴィルフォールの結婚が、恋の熱情からではなく、立身出世のためが大半だという描写。しかし、若くて美しい妻になるルネには、好かれたいと思っている側面もあることが描かれる。
・ダンテスと面会するヴィルフォール。
今まで検事として人間を見ていく中で培われた人物眼から、エドモン・ダンテスが本当に憎むべき政治犯ではないことを読み取り、また、自分と同じ結婚式という幸福の絶頂の中から、この絶望の訊問に呼ばれたことに同情すら示す。
そこでヴィルフォールは、検事としてではなく友人として話してくれるようにダンテスに請う。ダンテスはことの始終をヴィルフォールに偽りなく話す。
・その中で、ダンテスがナポレオンから手紙を受け取り、ある人物に渡してほしいと頼まれていたのだが、その人物というのが、(ナポレオン派であり自分と対立の立場にいる)自分の父であったことを知ったヴィルフォールは呆然となり、その手紙を燃やし、ダンテスに“手紙のことは絶対に秘密にするように、そうすれば、すぐ釈放される”と嘘の約束させ、ダンテスを他の場所に移動させる。
・ヴィルフォールは、今になっても自分の幸福の邪魔をする父に対して怒りをもちながらも、この状況を、より自分が立身出世するための糧にしようと陰謀を考える。
※ヴィルフォールがダンテスを取り調べるこの場面、ドラマにおいては、2分割されていた感じだったと思います。
一つは暖の結婚式前に、入間が匿名(幸男)の情報から暖が亡くなった船長からもらった手紙について聞きに来る場面がありました。入間はこの時、手紙の宛先が自分の父親の貞吉であることを知り、手紙を破きます。そして暖に、このことは口外しないよう念を押します。
そして2回目は婚礼の場において逮捕された暖を取り締まる場面。この時、入間は暖に“これは手違いであり、すぐに釈放される”と暖に嘘をつき、暖を安心させる場面があります。
ちなみに原作では、ナポレオンが反政府の存在として史実に基づき描かダンテス逮捕の原因として描かれていますが、
ドラマでは、とある架空の国のテロ組織「ククメット」の存在にすり替えています。
(ドラマではテロ組織の名前としてククメットが使われましたが、原作では、後に過去の話としてでてくる山賊の頭領の名前でした。)