44復讐
・ベルツッチオはモンテクリスト伯に、自分の秘密を語り始める。
1815年、ナポレオンが100日政治で一時復活したとき、ナポレオン派の自分の兄が殺された。その犯人を見つけてくれるよう、当時の判事だったヴィルフォールに懇願するも、すでに王政が復古しており、すげなく断られてしまう。それに腹を立てたベルツッチオは、ヴィルフォールに復讐することを公言する。
・ベルツッチオの執拗な追跡から逃げるヴィルフォールだったが、ベルツッチオはどこまでも追いかける。
そしてヴィルフォールがサンメラン侯爵のオートィユの別荘にて、そこに借り家していた未亡人と不倫をしていたので、復讐する隙をうかがっていた。
・そんなある日、ヴィルフォールが小さな箱を庭に埋める場面を目撃し、その隙をついて、ついにヴィルフォールをナイフで刺して復讐を遂げる。(実は未遂だったのだが、ベルツッチオ本人はこの段階では知らない)
・ベルツッチオはついでに、ヴィルフォールが埋めた箱を掘り返し開けてみた。するとその中には、死にかけの赤ん坊が入っていた。ベルツッチオはすぐさま蘇生術を施し息を吹き返させたうえで、近くの養育院へ預けた。
・その後、兄の嫁であったアスンタに仇討ちできたことと子供を拾い預けたことを報告。その後、アスンタが施設にその子供を引き取り、ベネデットという名前をつけて育てる。
・しかし、このベネデットかなりの性悪に育ってしまい、手に負えなくなっていく。
その中でベルツッチオはある日、密輸の仕事をしているとき憲兵に見つかってしまい、命からがら逃げ、知り合いのカドルッス(ダンテスの同郷)の宿屋に居候する。
(その中で、エドモンダンテスが司祭に変装して、カドルッスにダイヤを渡すところを隠れていた屋根裏からのぞいていた)。
・ベルツッチオは、司祭が帰った後のことを語る。
カドルッスはさっそく宝石商を呼んでダイヤを売るのだが、脅されながら少し値切られてしまう。あきらめて値切られた値段でダイヤを売り、宝石商を帰らせるが、天候が急激に悪くなったことにより、宿に戻ってきた宝石商を泊めることにした…(カドルッスと妻のカルコントは、この宝石商を殺す気満々…)
※ドラマにおいてはこの章の話の細かい設定を、ある程度改変していましたね。
稲森いずみ演じる神楽留美が邸宅にて出産し、高橋克典演じる入間公平がその子供を埋めているという下りは原作とほぼ一緒ですが、
土屋に関しては、入間に個人的恨みがあったわけではなく、ただの泥棒としてその日、たまたま邸宅に盗みに入ろうとして、現場を目撃したという設定になっていました。
土屋は子供を掘り返して救いはしましたが、たしか施設に届けてはいなかったかと思います(すいません、ちょっと忘れましたが…)
カドルッスが元になっている寺門類とも関係はありませんでしたし、当然、宿屋でのエピソードも削除されていましたね。