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小さな巨人 第2話の内容分解

ネタバレ注意!↓↓

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事件の顛末

捜査一課の部屋

部屋では、テレビニュースが流れる。

ゴーンバンク社長が無事保護され、その後予定されていたイベントでも、無事、新商品を発表したと報道される。

一課長の小野田(香川照之)と運転手の山田(岡田将生)が登場。拍手で迎えられる。

(ここで、誘拐に屈しなかった中田社長は英雄となっており、逆に誘拐犯は世間から非難の言葉を浴びているとアナウンス)

芝署 刑事課の部屋

夜、部屋にいる香坂(長谷川博己)、渡部(安田顕)、中村(竜星涼)の3人。

渡部は、香坂に向かって、今回の事件において、“罪があるのは我々だ”と涙ぐみながら訴え、
辞表を提出する。

好きにしてくださいという香坂。
バカな部下がご迷惑をおかけしましたと礼をして部屋を出る渡部。

芝署 署長室

香坂は、署長の三笠(春風亭昇太)が見つめる中、副所長の杉本(池田鉄洋)に、今回の事件での勝手な行動を怒られている。

すべて自分の責任であると言う香坂。

杉本は香坂に処分を言い渡す。“無断で昇任試験を欠席したことへの注意。以上だ”
本来なら刑事全員が停職処分の所、署長が頭を下げたからだといい含め、署長に感謝しろという杉本。

三笠に謝罪する香坂。

苦々しく顔をそむける三笠。

(三笠が一課長に頭を下げたということは、これ以上、反抗はゆるされないという敗北宣言を意味していた、とアナウンス)

人事課

人事課職員の三島(芳根京子)は、デスクの前で書類を見ている。

そこに香坂の同僚であった藤倉(駿河太郎)が現れ、“今回の事件で、あれだけのことをした所轄にお咎めなしというのはどういうことなの”と聞こうとする。

“あれだけのこと…“と首をかしげる三島。

そこに監察官の柳沢が登場。
“私は一課長から、何も問題はなかったと聞いている”といい、三島に“一課長を今すぐここに呼べ”と言いながら、
詮索しようとする藤倉を牽制する。

藤倉も“なにもありませんでした”と言いながら去っていく。
“一課長に救われたな、香坂…”

捜査を再開

芝署 刑事課

香坂は、刑事課の刑事全員に、今回の件について処分はなかったと伝える。

それを聞いて安堵する刑事達。

香坂は部下の刑事達に、“あの事件”以外の捜査をそれぞれ指示する。

“いいんですか”と渡部に問いかける中村。
“いいんだ。それにあの事件は終わった”と静かに言う渡部…。

(香坂は心の中で“屈辱なのは、すべてが小野田の手の中にあるということ”と語る)

刑事たちが去った後、山田(岡田将生)が入ってくる。

会議室

山田は香坂に“今回の温情の真意はわかっているか”と問いかける。

“痛いほどわかっている”という香坂だが、“あの事件で風見京子は自殺したわけじゃない。開発したシステムを盗まれた可能性がある…”と語りだす。

山田は牽制する。“一課長は、所轄は余計なことをするなとおっしゃっている”

なくなく了承する香坂。

香坂の自宅

夕食を取りながら、最近定時に帰ってきて元気がない香坂を心配する妻の美沙(市川実日子)。
香坂の母の真由美(三田佳子)も一緒にいる。
仲のいい嫁と姑。

テーブルにのこった最後のコロッケを見つめる香坂。
“えっ?食べたいならどうぞ”という美沙だが、香坂は“いや、仕事のことだよ”と言う。

それに対して美沙は、“食べたいなら食べればいい、やりたいことが在るならやればいい、胸張って堂々とすればいい”と香坂を励ます。

“そうだな、じゃあ頂きます”と最後のコロッケを食べようとするも、すでに母の真由美が口に入れてしまっていた(笑)

芝警察署内

エレベーターから出てきた三笠に、今夜の懇親会に使ってくれと手土産を渡す香坂。

その中で、三笠と親交が深いという捜査二課の神林管理官の話を出し、風見京子の事件はなによりの手土産になると進言。

三笠は呆れるように香坂を叱る。“馬鹿なことを言うな。それは捜査一課の事件だ。二課に渡したとなったら大問題になる。ただでさえ一課と二課は水と油なのに…”

香坂は“失礼しました”と謝る。

タクシーに乗る三笠。“事を荒立てるな”と香坂を牽制する。

その様子を遠くからみていた山田…

捜査一課長室

山田は小野田に、香坂が捜査二課を動かそうとしていると報告。

“敵の敵は味方というわけか”と警戒する小野田。

“どうしますか”と問う山田に対して“かまわん。この件はお前に任せる”という小野田。

町中 夜

横断歩道をあるく渡部(安田顕)と中村(竜星涼)。

中村は、これから署に戻って報告書を作るというも、“急がなくてもいいだろう”という渡部。

渡部は“一杯やっていくから”と歩き去っていく。

“本当にいいんですか、あの事件のこと”と問う中村に、無言で返す渡部。

渡部は中村が去ったのを確認すると、どこかへ向かっていくのか、町中の奥へ入っていく…

ナカタエレクトロニクス社 夜

社内の防犯カメラで、不審者(渡部)を確認する、開発部社員の池澤菜緒(吉田羊)

社内のロビーにて、渡部は社長の中田隆一を見つけ、追いかけようとする。
そこに香坂が現れ、渡部を止める。

“あなたが諦めるはずがないと思っていたが、勝手な捜査は許しません”と言う香坂に対して、
“辞表を提出したのだから首にでもなんでもするがいい”と歯向かう渡部。

香坂は渡部に辞表を返しながら言う。
“私がやめろといいたいのはあなたの戦い方。相手は捜査一課長。所轄は所轄の戦い方がある”

渡部は“あなたは何をしようとしている”と香坂に問いかける。

にやっとする香坂。

そこに“私も知りたいですね”と山田が登場。

香坂はしかたなく山田にも同行させ、渡部とともにナカタエレクトロニクス社内に入る。
そして受付を済ませ、防犯管理をしている池澤に接触する。

防犯カメラの映像室

映像室で、会社の新しい精度のよい防犯カメラについて説明をうける3人。
登録を受けていないゲストが、侵入するとカメラが識別して、警備員がただちに向かうことになっている。
(香坂は、話を聞きながらも、机においてある卓上カレンダーにかかれているものなど、すかさず見ていく)

香坂は1週間前の風見京子が来たときの映像を見せてもらう。
しかし、風見京子が屋上にあがる映像はないという。

香坂は別れ際、映像のコピーと出退勤表の提出を求める。

池澤はすこし躊躇するがその求めに答える。

風見京子の自殺は残念だと言う池澤。

会社を出る3人。

結局新しい証拠は発見できなかった香坂。

山田は“結局、2課をうごかす材料はなかったな”と言う。

香坂は“どこでその情報を”と訝しる。渡部は“そんなことを考えていたんですか”と少し感心ぎみ。

芝署 刑事課の部屋 夜

資料を確認する香坂。何かが引っかかるという。

山田は呆れ、“無駄骨だ。捜査は理論と言っていたあなたは変わった”と香坂を批判する。

しかし香坂は言い返す
“変わったのはお前だ。無駄骨というこの捜査にこんな遅くまで付き合ってくれている。何かが気になっているのはお前も同じ“

香坂は山田に対して“二課を動かしてくれ”と頼む。
渡部は“一課の人間がそんなことできないでしょ”と言うも、
香坂は“いや、山田には最強の切り札がある”といいながら、
さらに、山田に頭を下げて“頼む。お前しか出来ないんだ”と頼み込む。

山田はあざ笑いながら断る。

少し気落ちする香坂に“所轄には所轄にしか出来ないことがある。あなたが臭うと言っているんだ、私はその勘を信じる”という励ます渡部。

刑事課の部屋の外の廊下

香坂と渡部が働いている姿を廊下から見ている刑事の東山(加藤将樹)と、石倉(丸一太)。
そこに副署長の杉本(池田鉄洋)が現れ、何をしているんだと言う。

東山たちは香坂たちが働きすぎると、普通に早く帰る自分たちが悪いように見られると愚痴る。
そんな2人を“せめてお前たちも人並みにがんばれ”と叱咤して帰らせる杉本。

香坂たちを見ながら“あいつら何に頑張ってるんだ”と疑問におもう杉本。

(しかし、まったく収穫はえられなかったとアナウンスされる)

一方、山田は、香坂に言われた“お前にしか出来ないことなんだ”という言葉が頭によぎる。

刑事課室 朝

朝まで居残っていた香坂と渡部。

渡部は自分のシャツに消臭剤をまくなど、以前より自分の臭い匂いなどに気を使い始めている。

渡部は、香坂が徹夜できるほどタフだと思わなかったと感心。
香坂は、“中田社長がヒーロで風見が凶悪犯と思われていることが悔しいと思った。本当は逆なのに。絶対的なものにも裏がある。その真実を突き止めたいと思う”と語る。

渡部は、それでは少し休んでくださいと香坂をいたわるも、香坂は、渡部さんこそ寝てくださいと言う。
“上司が起きているのに部下が寝る訳にはいかない”と言う渡部。
香坂は、渡部の言葉に従い、寝ようとする。
寝すぎないためアラームをセットしている時、風見京子が死亡した時、本当にナカタエレクトロニクス社内には人がいなかったのかと、改めて疑問を持ち、
池澤と接触したときに盗み見た卓上カレンダーを思い出そうとする。

そこには数字がかかれており、おそらくシステムデータを保存した時間のことだと思うと語りだす香坂。
そして、風見が死亡した日にも「30」という数字が書かれていたと。

ナカタエレクトロニクス社内

ゴーンバンク社の顧問弁護士・五十嵐(堀尾正明)と中田隆一(加藤晴彦)に、香坂と会ったときのことを質問される池澤(吉田羊)

“本当に大丈夫か?ゴーンバンクの新システムに疑惑の目が向けられたら困る”という五十嵐。

中田隆一は、池澤について“この人は大丈夫。会社に不利益なことを言うことは絶対にない”といいつつ、池澤に“ですよね?”と圧力をかける。

動き出す真実

警視庁内

小野田(香川照之)がエレベーターをおりた所に、毎朝新聞社の記者・佐川(好井まさお)が押しかけ、
“あの事件“でゴーンバンク社長の中田(桂文枝)を誘拐した犯人、服毒自殺を図り意識不明となった風見康夫(長江秀和)の意識が戻ったかどうか聴き込んでくる。

さらに佐川は、“警察OBの天下り先でもあるゴーンバンクについて色々聞きたい”といい、こっちもいいネタがあると小野田に問う。

一瞬凍りつくも“ネタによる”と駆け引きしようとする小野田。

佐川は、ゴーンバンク社長の息子の中田隆一の会社(ナカタエレクトロニクス)を、捜査2課が極秘で探り始めたようだと伝える。

“2課がねー”と言いながら、佐川には何もいわずそのまま立ち去る小野田。
(自分だけずるいですよーと泣き言を言う佐川)

芝署署長室

2課が動き出したようだと副署長から聞く三笠。

“香坂、あれほど言ったのに…。小野田が知ったらただじゃすまないぞ”と香坂の見張りを強めろと杉本に指示。

香坂と渡部の動き

池澤に面会を求める香坂と渡部。しかし受付にて、池澤は不在で、今後は他のものが応対すると、ブロックされてしまう。

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署に戻る二人。
ナカタエレクトロニクス周辺で地道に情報を集めるしか無いということに。

2人が誘拐事件の捜査をしていると知った中村は“教えて下さいよ。自分も手伝うのに“とグチを言いつつ、
今は労基の事件を担当しているといいつつ、
労基のリストの中にナカタエレクトロニクスも入っていたと告げる中村。

それに飛びつく香坂。
香坂は中村に“労基に頼んでナカタエレクトロニクスの出退勤表を貰ってくれないか”と頼む。

しばらくして、

中村は労基から送ってもらったデータを持ってきて、香坂に見せる。

渡部は、“出退勤なら前にも池澤からもらったでしょ”と疑問を呈する。

香坂は“たしかに出退勤表は絶対的なものだが、その絶対的なものにこそ裏がある”と言いながら、労基からもらった出退勤表を確認していく。

“証拠を疑うってことですか”と感心する渡部。

そして、風見京子が死亡した日、滞在者が2名いたという労基の記録を発見。
香坂は語る。
“ナカタエレクトロニクスは滞在者を隠蔽していたということであり、そこには知られたくない何かが在るということである、
つまり、この事件は自殺ではなく殺人だということだ”

そしてその時に会社内にいた、もうひとりの滞在者は“池澤”であったという記録を渡部たちに示す。

香坂は、ここから必要なのは殺人を立証する証拠であると、中村にもう一つ頼み事をする…

小野田の車の中

会話する小野田と山田。

小野田は語る。
“捜査二課が動き出した。つまり私の許可なく、誰かが一課の情報を伝えたということだ。まあ、君にまかせるといったからには最後まで任せる。頼んだ”

ナカタエレクトロニクス前

社内から出ていく池澤。

その後をつける渡部…
(しかし、有力な情報はつかめないままというアナウンス)

芝署 刑事課室 夜

香坂と渡部の2人だけ居残り。

殺人の証拠がつかめず地団駄を踏む2人。
滞在者を偽証したという偽証罪の別件逮捕で池澤を逮捕するしかないという渡部。
香坂がそれにダメ出しをしようとした時、

署長の三笠と副署長の杉本が怒りながら入ってくる。

上司の許可なく勝手に捜査した杉本は2人に、自宅謹慎を言い渡す。
香坂は、“今捜査をやめる訳にはいかない、これは殺人事件だ。容疑者もおり、99パーセント黒です”と弁明する。

しかし三笠は“100パーセント黒でなければ意味がない、0パーセントと同じだ。これ以上の捜査は認めない。署長命令だ”と厳命する。

そこに山田が入室。
“ここに捜査2課から得た有益な情報がある”と言い出す。
そして三笠署長に“香坂に捜査協力を願う。いや、これは命令だ。本件に関して私は一課長から一任されている。すなわち私の命令は一課長命令だ”と言い切る。

びっくりする一同。

その後、

香坂は“お前が二課を動かしてくれたのか”と山田に問う。

山田は“ゴーンバンクが風見京子のデータを盗み出した疑いがあるということだ。
その中で、ゴーンバンクは新たにインサイダー取引の疑いも浮上した。
その株主リストの中に池澤の名前も上がっている”と語る。

そこに中村が、科捜研からの、香坂が推測したとおりの検査結果が出たと報告に入る。

香坂は山田に“ありがとう”と伝える。
不敵に笑う山田。

病院

病室にて、寝ている子どもを見守る池澤。
病室から退出すると、そこに香坂、山田、渡部の3人が待っていた。

そそくさと帰ろうとする池澤に対して、香坂は問い詰める。

香坂“京子さんが亡くなられた日、一人会社に侵入した京子さんが気にならなかったのか?”

池澤“京子さんは社長の恋人だったので”

香坂“でもその時すでに、2人は別れたあとだったんですよね”

池澤“あっ……”

香坂“別れたのに京子さんが来たとしたら、これはストーカー行為等になりますよね。管理者のあなたは気にならなかったんですか”

池澤“……”

香坂“もしよろしかったら、その話をあなたのオフィスでお聞かせ願いませんか?なんならそこの病室の前でもいいですが”

香坂は、池澤の子どもがいる病室を指差す……

ナカタエレクトロニクス 監視カメラ室

池澤のオフィスにて話を聞く香坂たち。

渡部は、京子死亡当日、会社内にいたのは京子だけでなく池澤・あなたもいたんはずだがと追求。

また山田は、最近、池澤が株取引で1億円の利益をえていたことを追求。
渡部は、池澤の息子の手術費用も1億円であるということを告げる。
“これは偶然ですかね?”

さらに山田は、池澤が風見エレックの元社員だったという事実も明らかにする。

香坂は“ある人物の気持ちになって考えてみた”と推測を始める。

“中田隆一はゴーンバンクの新事業として風見エレックの特許技術がほしかった。
そして風見京子に目をつけ交際まではじめたが、京子のガードは固く、特許は手に入らない。
そこであなた・池澤さんに目をつけ、息子さんの手術費用と引き換えに、風見エレックの特許技術のデータを盗み出させた。
しかし京子は、技術データが盗まれたことに気づき、データを返してくれなければ警察に話すと言ってきた。
そして池澤さんは、京子さんをビルに呼び出し殺害した…”

それに対して、“違います!それはすべて憶測でしょう!労基のデータも労基のミスです!映像もみたでしょう!”と怒る池澤。

もう一度映像をみせてくれと頼む香坂。

映像を見ている中で、香坂は、最上階へいくには、役員がもっているIDをスキャン必要があることを再確認し
そして、京子が最上階へ行くときの映像から、京子がIDをスキャンせず、エレベーターに乗った事実を突きつける。
これはありえないことであり、他のだれかがスキャンしたのだという。

そして科捜研で調べた結果、この映像はなんらかの加工がされたものであることを告げる。

そして、記録を改ざんできるのは管理者であるあなたしかいないと池澤を大声で問い詰める。

何があったのか、真実を話してくれと頼む香坂。
さらに、“だまっているなら、息子さんに話を聞くまでだ、それでも聞けない場合は、
息子さんに、あなたがやったことをすべて話す、わかるまで何度も何度もだ!”

渡部が“警部”と制止しようとする。

池澤も”やめて!”と泣きながら叫ぶ!

香坂はやさしく語りかける。
“息子さんを人質にされて、なにが正しいかわからなくなったんですね。
息子さん、勉強を頑張っているみたいですね。あなたは息子さんのドリルを、彼が寝ている夜に採点してあげているんですね。
息子さんが勉強を頑張っているのも、将来あなたのような開発者になりたいからだそうですね。
それに応えられる親であってください。今ならまだやり直せる。”

池澤は真相を語り始める。
“だますつもりはなかったと説得するつもりだったが、京子がデータを返さなければ警察に言うと言ってきた。それで言い合いになって。
でも突き飛ばして殺したのは私ではない。”

“それは誰なんですか、教えてください”

そこにゴーンバンクの顧問弁護士の五十嵐が入ってきて、捜査をやめさせようとする。
さらに中田隆一も姿を現す。

五十嵐は“これは任意の取り調べですよね。お引き取りください”といい、池澤を連れてその場から立ち去ってしまう。

香坂は、中田隆一に“次は逮捕状をもってお伺いします”と挑戦状を叩きつける。

芝警察 署長室

三笠署長に、池澤の逮捕令状の許可を得ようとする香坂。

三笠は許可するも“お前は一歩遅かった。逮捕令状はすでに出されている”と告げる。

ナカタエレクトロニクス

香坂、渡部、中村の3人はナカタエレクトロニクスへいく。
しかし、池澤はすでに捜査一課が連行していた。

山田が登場。“またおまえか!”と香坂は飛びかかろうとする。

山田は勝ち誇った、いやみたらしい笑みを浮かべて語る。
“敵は味方のフリをする。でしたっけ、これは元々捜査一課の事件です。
これからも、捜査一課長のため存分に働いてください”

中村は“警部と渡部さんが一生懸命捜査してたのに、全部かっさらうなんて冗談じゃない!”と怒る。

渡部は“それでも池澤が真実を語り、風見康夫が救われるならそれでいい”と悔しみながらつぶやく。

捻じ曲げられる事件の真相

警視庁内

香坂の同僚で捜査一課2係の藤倉(駿河太郎)は、
“お前と一緒にいるところが他にばれたらまずい”と言いつつも、
池澤が供述を変えたことを香坂に伝える。

池澤は“あの時、私と風見京子の2人だけだった。すべては私がやりました”と供述したという。
ゴーンバンクの顧問弁護士である五十嵐が、池澤に接見して、“息子の心臓のドナーがみつかり、手術費用もすべてゴーンバンクが保証する”と告げたという。

“ツメが甘かったな。最後の証言を聞きだせなかった。今回ばかりは捜査一課長の恩恵もないかもな”といい、その場を去っていく藤倉。

落胆する香坂の後ろから山田が姿を現す。
“おまえ……!”

警視庁廊下

人事課の三島は、監察官の柳沢と話しながら歩いている。

三島は、警察内部同士、こんなに対立していていいのかと柳沢に問う。

柳沢は“警察は馴れ合いの場所ではない。正義を守ることが優先される”と言うも
“誰にとっての正義でしょうか?”と聞きかえす三島。

三島を見つめながら柳沢は、自分の耳の穴をほじる仕草をしながら、立ち去る…

会議室

香坂と山田の言い合い。

山田“最後の詰めを所轄なんかのあなたに任せたのがバカだった、自分の失態だ”、

香坂“私の失態はお前を信じてしまったこと。捜査2課を動かせたのは、君の父である内閣官房副長官の口添えだろう。でも説得するのは大変だったのでは?”

山田“そうだ。父は、東大を出たのにあえてキャリアの道を進まなかった僕を軽蔑しているから。それでも父に頭をさげて説得した。その理由は、出世ため一課長に手柄を差し出すためだ”

香坂“まるで犬だな。そこまでして出世したいか”

山田“ええ。そのためならなんでもする覚悟がある。
でも目的もなく出世したいわけじゃない。なんとしても捜査一課長にならなければならない。
主人に逆らい所轄に落ちたあなたとは覚悟が違う”

香坂“自分が逆らったのは、一課長の手を借りてまで出世しようとする自分に自己嫌悪したからだ。
自分の目指すものは最初から変わらない。変わったのはその理由だ。
この警察組織を誰かが変えなくちゃいけない。そのためには上に立つしか無い”

山田“自分の状況がわかっているのか?”

香坂“私は飼い主に尻尾をふる犬ではなく警察官だ。お前とは違ったやりかたで捜査一課長になる”

料亭

料亭で食事をする小野田とゴーンバンク社長の中田。
“この度は捜査一課長のおかげで助かった”という中田。

………
香坂“そのためにも、真相を突き止める”

山田“今回、私の力がなければここまでたどりつけなかったはず。所轄だけで何ができるのか?”

香坂“我々所轄が、この事件の真相を突き止めてみせる”

そういって、立ち去る香坂…

第2話 終わり

第1話   第3話

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