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父が入院して二日後、病院から私たち家族には何の説明もなかったので、私が看護師に要望し、そして私と母は、A病院の脳神経外科の先生から説明を受けました。

父の脳CTに映っていた黒いものは、「硬膜下水腫」であろうということでした。
(そしてこの硬膜下水腫は、今回の失神によって後頭部を強打したことによりできたものではないだろう、つまり、以前からあったであろうということでした)
(※実はこの2週間前、このA病院にて、循環器科の検査の一貫として、脳のCT検査をしており、その時は何の異常も発見されなかったのですが…この2週間でできたのか!?)

先生からは、この硬膜下水腫が硬膜下血腫になる可能性があること、そうなると声がでなくなったり歩けなくなったりと、何らかの症状がでること、
ただ、状況によっては、この水腫が吸収されなくなることもあること、などの説明を受けました。

(この時、先生からは、今回の失神について、「てんかん」の可能性もあるということで、「イーケプラ」の処方を提案され、一応受け入れました。また、硬膜下血腫を自然に引かせるのに、エビデンスははっきりとないものの、臨床では効果が確認されている漢方薬の「五苓散」の処方が言い渡されました)

入院については、必ずしもしなくてもよいということでしたが、父のこのような症状にまったくの免疫がなかった私と母は、父の入院を強く希望しました。

(なぜなら、父はじっとしていられる人ではなく、ちょこちょこ動き回り、よく外にも出かける人だったので、失神についても自覚症状がなく、どこかで本人が気づかない間に頭をぶつけられて症状が悪化することを恐れたからです)

母は、母が父の失神を心配しているにもかかわらず、“そんな心配なぞなんのその”とまったく母の心配に取り合わない父の性格には呆れ果てて手を焼いており、とにかく父を入院させたがりました。

当然父は、入院なぞしたくないという思いを日に日に募らせ、3日目には「ここの看護師は最低だ!自分たちの都合で患者を診ている!」と看護師にいちゃもんをつけ、退院騒動をおこしました。(まあたしかに、そういう側面もあったんだろうとは思うけどね……それにしてもねー…)
病院から電話が入り、「本人が退院したがっており、ご家族の方から説得していただかないとこれ以上入院はできず、退院になります」との報告を受けました(-_-;)

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父の駄々こねには私もほとほと参りましたが、しかし結局、母が入院を続けさせるため説得に説得を重ね、看護師からは“糖尿があるから甘いものなどの差し入れはご遠慮ください”と言われていたにも関わらず、父の好きなガリガリ君や、丁度季節でもあった「うな重」などを毎日持っていきこっそりと食べさせたりしながら、ごまかしごまかし入院を長引かせました。

しかし結局この入院は、名目も「保存治療」となっており、先生からも“必ずしも必要ではない”入院とすでに伝えられており(しかし母はそのことをまったく認識しておらず、とにかく父を“入院させたい!”という思いでいっぱい(-_-;))、硬膜下血腫の症状がでるわけでもなく、かといって水腫の状況もよくならず、手術もできずという状況だったのです。
(そしてその奥には、一緒に生活していくなかで、自分の病気に無頓着で家族に迷惑をかけても何のそのという父に呆れている母が、“少しでも面倒な父と距離をとって休みたい”という思いが込められた入院だったのです笑)

そんな母の思いを知ってか知らずか、さすがに父もしびれを切らし、最後は薬を飲むのをボイコットして、15日目にして退院することになりました。

またまた病院の看護師から連絡が入り「退院となります」と告げられました(;´д`)トホホ…

まあこの時になってきたら私も、これ以上父を入院させることは無理だし、そして意味もないと思い始めていました。
私は、もっと入院していてもらいたいと思っている母にもそのことを強く言いました。

(ちなみに入院費については、知人から教えてもらっており、予め「限度額適用認定証」を健保組合から発行してもらっており病院に提示していたので、思ったほど治療費はかかりませんでした。
まあそれでも、月をまたいでしまったので9万円くらいになったかな?)

実はこのA病院、少し言い方をぼかしますが、元は「公営」の病院だったところでそれなりに大きな病院なのですが、入院費について、クレジットカード払いができるのですが、「一括払い」か「3分割払い(手数料あり)」しかできず、「クレジット2回分割払い」ができない病院でした。
(これって普通なのかな?ちなみに後に行くことになる私営の大病院は、入院費などの高額医療については、普通にクレジット2回払ができましたが…
まっ、とにかく、このことが後に、父の逆鱗にふれ大騒動になるきっかけになるのですが(笑))

これで何事もなく終わっていれば楽ちんだったのですが、この退院は始まりにすぎなかったのです…(笑)

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