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オセロー 第1幕 第1場 ヴェニス 街上

●オセロー(主人公・ヴェニス共和国に仕える黒人貴族)の旗手・イアーゴウとヴェニスの紳士・ロダリーゴウが夜の町中で会話。
イアーゴウは、自分を越えてオセローの副官になったキャシオウを非難。
ロダリーゴウはそれに合わせて、ムーア(黒人)であるオセローへの嫌悪感を示す。

イアーゴウは、自分がオセローの元に仕えているのも、結局は自分のためであるということを吐露。

●イアーゴウとロダリーゴウは、(後にオセローの妻になる)美しい娘・デズデモウナの父親・ブラバンショウ(ヴェニスの元老院議員)の家の前にて大声で「デズデモウナが家を抜け出しオセローと密会している」と叫ぶ。

ブラバンショウは最初、二人の大声を迷惑がっていたが、娘のデズデモウナが家にいないことに気づき、召使いを起こし急いで探しにいく準備をする。

イアーゴウは、これで自分が憎んでいる上官・オセローが多少の責めをくらうことにほくそ笑むも、表面上は愛情をもってオセローに従う振りをしなければいけないからこれからオセローの所へ行くということと、ブラバンショウをサジタリー館につれてくるようロダリーゴウに告げて退場。

●ブラバンショウは、娘をムーアのオセローに取られてしまったということに動揺しながら、ロダリーゴウに娘のことを質問。“娘をおまえにやれば良かった”と後悔を吐露しながら、ロダリーゴウにオセローと娘・デズデモウナのいる場所に案内するよう頼み、ロダリーゴウも了承する。

オセロー 第1幕 第2場 ヴェニス。別の街上(サジタリー館の前)

●イアーゴウ(オセローの旗手)は上司のオセロー(主人公・ヴェニス共和国に仕える黒人貴族)に対して、ロダリーゴウ(ヴェニスの紳士)がオセローの悪口を言っているとおべんちゃらを言いながら、デズデモウナ(これからオセローの妻になる女性)との結婚は困難ではないか?ということを話す。

しかしオセローは、自分はこの国のために尽くしてきており、さらに王族の出身であること、デズデモウナを愛していることを語る。

その時、明かりを持った人影が現れる。
イアーゴウはオセローに、デズデモウナの父・ブラバンショウが来たから隠れるように勧めるも、オセローは「隠れる必要は無い」と堂々としている。

しかしそこに現れたのは、オセローの副官・キャシオウの一行だった。

●キャシオウはオセローに、サイプラス島から急ぎの使者が多数来ており、それにより大公がすぐに駆けつけるよう呼んでいることを報告。

オセローが一瞬席を外している間、キャシオウはイアーゴウに“オセロー閣下がなぜここにおられるのか?”と質問。それに対してイアーゴウが結婚のためであると答え、相手の名前を言おうとしたとき、再びオセローが登場し、話しが途切れる。

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●そこにデズデモウナの父・ブラバンショウ一行が現れ、オセローに対して娘をだましてたぶらかした盗賊呼ばわりし、ロダリーゴウ達に捕らえさせようとする。

オセローはブラバンショウの意図に対して、現在自分が大公から出頭命令が出されており、それを差し置いて自分を捕らえることが本当に可能なのかどうかを問う。

ブラバンショウはここで初めて、自分にも大公からの出頭命令が来ていただろう事に気づき驚きながらも、自分の娘の事についても重大な問題であると言いながら、オセローを捕らえるよう命じる。

オセロー 第1幕 第3場 会議室

●大公と元老議院議員たちが会議室に居並ぶ中、サイプラス島にトルコ艦隊が攻め入ってきているという兵士達の報告がどんどん入る。

●そこにブラバンショウ(ヴェニスの元老院議員・デズデモウナの父)、オセロー(主人公・ヴェニス共和国に使える黒人貴族)、イアーゴー(オセローの旗手)達が登場。
オセローは大公からサイプラス島に行くよう命じられるのだが、ブラバンショウは娘がオセローにだまされ汚されたと大公に泣き言を言う。

しかしオセローはデズデモウナとは真実の愛で結婚したことを皆の前で告げる。

大公は真偽を確かめるべくデズデモウナをこの場所に連れてこさせる。
そして連れてこられたデズデモウナもまた、オセローとは真実の愛で結婚したことを告げたことにより、ブラバンショウは落胆し娘に愛想をつかし、大公からの慰めの訓戒も聞き入れることができないまま、大公からの命令を仰ごうとする。

大公は改めて、サイプラス島に詳しいオセローにサイプラス島に行きトルコ軍を迎え撃つ任に当たってほしいという命令を下す。

オセローは妻・デズデモウナを連れて行き身分相応の待遇をつけてもらいたいと申し出る。
妻は置いていってはどうかという大公の意見には、デズデモウナ本人が夫・オセローに同行しなければ苦しいという思いを打ち明けたことにより退けられる。

オセローは今夜すぐの出発を命じられ、旗手のイアーゴウに、イアーゴウの妻に付き添わせながら後からデズデモウナをサイプラス島に連れてくるように託し、この場を離れる。

●ロダリーゴウ(ヴェニスの紳士)は片思いのデズデモウナがオセローのものになってしまったことに落胆し、身投げをしたいという心境をイアーゴウに語る。
イアーゴウは、それは馬鹿がやることであると言い含め、自分もオセローが憎いから一緒に復讐をしようと持ちかけ、金をつくるようロダリーゴウにけしかける。
ロダリーゴウはイアーゴウの提案にのり、自分の土地を売って金を作ることを約束して退場。

イアーゴウは、真偽はわからないが自分の妻を寝取ったという噂があるオセローへの復讐をするためにロダリーゴウを利用しようと一人画策。
自分を信じているオセローに、ロダリーゴウとデズデモウナがどうも怪しい関係であるという嘘を吹き込むことを思いつく。

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