もくじ
オセロー 第2幕 第1場 サイプラス島の海港 波止場に近い広場
●モンターノウ(オセローの前任のサイプラス島統治者)は紳士から海の状況報告を聞く。
嵐が起こったおかげで迫っていたトルコ軍は壊滅した模様。
さらにモンターノウは、これから全権を任せられたオセロー(主人公・ヴェニス共和国に仕える黒人貴族)がこのサイプラス島に向かっているという報告を受け喜ぶ。
●そこにまずキャシオウ(オセローの副官)が到着。
オセローとは嵐により離ればなれになってしまったという。
●さらにデズデモウナ(オセローの妻)を連れてイアーゴウ(オセローの部下・オセローとキャシオスを貶めようと画策している)とその妻・エミーリア、ロダリーゴウ(ヴェニスの紳士・イアーゴウにたぶらかされ協力関係)が到着。
イアーゴウは妻・エミーリアに対して下世話な軽い悪口を言う。
それを聞いたデズデモウナは、まだここに到着していない夫・オセローの安否が心配なのを皆に隠すため、イアーゴウに自分に対する褒め言葉などを言わせ、それにだめ出しをしながら気を紛らわす。
●イアーゴウは、オセローの副官であるキャシオウがデズデモウナに対しての伊達な振る舞いを見ながら、キャシオウを追い落とす算段をしている。
●そこにオセローが従者を連れてがようやくサイプラス島に到着。
デズデモウナとオセローは再開を大いに喜び合う。
その様子を見ているイアーゴウは、二人の仲を壊してやろうと憎々しげに心の中で思う。
オセローは、イアーゴウに荷下ろしと船長を城につれてくるよう命令した後、デズデモウナを連れて城へ向かう。
●その場に残ったイアーゴウはロダリーゴウにけしかける。
デズデモウナがキャシオウに色仕掛けをしているみだらな女だという嘘を吹聴しつつ、今夜、夜警に出てキャシオウをわざと怒らせ殴ってくるよう仕向け、それをうまく引っかき回してキャシオウをオセローの副官を免職させるよう仕向ける、そこにロダリーゴウのデズデモウナに対する好意を成就させる近道ができ、自分たちがおいしい思いをするためにはこれしか方法がないと。
ロダリーゴウはイアーゴウの提案を受け入れ退場。
●イアーゴウは、自分の妻がオセローに寝取られたという噂を信じ込みそれを根に持ち、オセローに復讐するのだということを独白。
そしてキャシオウがデズデモウナとできているとオセローに告げ口して嫉妬心をあおらせると同時にキャシオウを陥れ、さらにはオセローに気に入られ褒美をもらおうという魂胆を独白。
オセロー 第2幕 第2場 街上
●伝令官がオセローの布告を発表。
トルコ軍の殲滅とオセローの結婚を祝して、今から6時間の間、各々心のままに遊び、自由に食事をしていいというお触れが出される。
オセロー 第2幕 第3場 城内の広間
●オセローは副官のキャシオウに、今夜の取り締まりの夜警を命じ羽目を外さないよう注意、翌朝話したいことがあるから訪れるように告げた後、妻のデズデモウナと寝室に入る。
キャシオウは『すべてはイアーゴウが心得ているが、気をつける』とオセローに返答。
二人ともイアーゴウを信頼仕切っている様子。
●イアーゴウが登場し、酒に弱いというキャシオウ(オセローの副官)に半ば強引に酒をすすめ酔わせ、モンターノウ(サイプラス島統司の前任者)にわざとらしくキャシオウの欠点を暴露し悪印象を植え付ける。
キャシオウは酔ったまま、一端この場を退場する。
モンターノウはイアーゴウに、オセローに対して副官キャシオウの欠点を報告したほうがいいと善意で忠告。
それに対しイアーゴウは、“キャシオウが好きだからそれはできない”などと嘘を言い放ち善人ぶる。
●そこにイアーゴウと示し合わせたロダリーゴウ(ヴェニスの紳士)が、席をはずしているキャシオウをわざと怒らせて自分を襲わせ逃げ回り始める。
ロダリーゴウはイアーゴウの言われたとおり街にでて、暴動がおきたと触れ回る。警報の鐘も鳴り街中が騒動になる。
キャシオウ(オセローの副官)が怒り猛っているなか、モンターノウ(前サイプラス島統治者)が止めに入り剣を交え始め、モンターノウは大きな傷を負う。
●騒ぎを聞きつけたオセローが登場し、怒りながらこの騒動の原因を皆に問う。
それに対してイアーゴウは、キャシオウを庇うふりをして、結果、キャシオウがオセローの副官の任を解かれるようにしむける。
オセローはイアーゴウの策略などいざ知らず、イアーゴウをより信頼するようになり、傷ついたモンターノウを運び込ませ、目を覚ましてしまったデズデモウナをいたわり、イアーゴウには街の騒ぎを静めるよう命じながら退場。
●その場に残ったイアーゴウとキャシオウ。
イアーゴウはキャシオウに親切な振りをしながら、今回の解任の解消について、オセローの妻・デズデモウナに取りなしてもらうように勧め、キャシオウもイアーゴウを信じてその提案に喜んで応じて退場。
●イアーゴウは自分の悪巧みを独白。
キャシオウ(オセローの副官)をデズデモウナ(オセロの妻)に近づけさせ、キャシオウの願いを聞いたデズデモウナが普通の親切心からオセローに懇願するだろうという予測の元、その間、オセローにはデズデモウナがキャシオウをかばい立てするのはキャシオウに浮気しているからだと吹き込み嫉妬心をあおり、すべてを破滅させると。
(そこにロダリーゴウが現れ、金を使い果たしつかれたと愚痴をこぼしに来るも、イアーゴウは適当にあしらい、宿屋にもどるよう命じて追い返す)
そしてイアーゴウは、自分の妻・エミーリアに言ってデズデモウナにキャシオウを取り次がせ、その間、自分はオセローに取り入ってキャシオウがデズデモウナと会っているところに遭遇させるという悪巧みを思いつき、実行しようとする。