スポンサーリンク

オセロー 第4幕 第1場 サイプラス島 城の前

●イアーゴウ(オセローの旗手→副官。オセローとキャシオウを貶めようと画策実行している)はオセロー(主人公・イアーゴウに騙され、妻に対して嫉妬の炎に苦しめられている)に対して、またもや言葉巧みにデズデモウナとキャシオウが不貞を働いているということをほのめかす嘘を並び立てる。
それを信じているオセローは、あまりの嫉妬と怒りにより気絶してしまう。

●そこにキャシオウ(オセローの副官だったが現在解任させられている)が現れる。
イアーゴウは、オセローが起きたら大事な話をすると言ってキャシオウをひとまずこの場所から遠ざける。キャシオウ退場。

●イアーゴウは目を覚ましたオセローに対して、これからキャシオウを呼んで話しをするから、その様子を隠れて見ているように指示する。オセローはそれを了承し隠れる。

イアーゴウは、キャシオウに売春婦で情人のビアンカの話しをさせることにより、隠れて見ているオセローに対して、キャシオウがデズデモウナと楽しく不倫をしているという勘違いの印象を与えようという策略が独白され明かされる。

●キャシオウが再び登場。イアーゴウは策略通り、キャシオウにビアンカの話しを振り勝ち誇ったような笑みを浮かばせる。それを隠れて見ていたオセローは、イアーゴウの予定通り、キャシオウがデズデモウナのことを勝ち誇ったように語っていると勘違いする。

そこにビアンカが現れ、キャシオウから受け取ったハンカチを怒りながら押し戻し退場。
隠れて見ているオセローはそのハンカチが自分のものであると気づき、さらに怒りがふくれあがる。
キャシオウは、イアーゴウに促され退場。

●再びオセローが表に現れる。
イアーゴウはオセローに、キャシオウがデズデモウナを不倫しながら馬鹿にしているとデマを言って聞かせオセローの嫉妬心と殺意をより煽る。
オセローは、妻・デズデモウナがいい女であるという未練を語りながらも、最終的には殺そうと決意、毒殺をしようとするもイアーゴウに“首をしめるのがいい”と促され、今夜首をしめて殺すことを決心。

イアーゴウは、自分はキャシオウを始末すると約する。

●そこにロドヴィーコウ(デズデモウナの父・ブランバンショウの親類)がデズデモウナ等を伴って登場し、大公からの手紙をオセローに渡す。
ロドヴィーコウがオセローにキャシオウの所在を聞いたことから、デズデモウナはキャシオウとオセローとの間に仲違いがあるという話しをし始めるのだが、デズデモウナに対して嫉妬と猜疑心の塊になってしまっているオセローは、大公からの自分宛の手紙を読みながらも、デズデモウナがキャシオウのことを話し出すやいなや、いきなり怒りだしデズデモウナに暴力を振るいデズデモウナを追っ払うように退かせ、自分にも帰国が命じられたことを皆に告げながら自分も退場。

スポンサーリンク

●ロドヴィーコウは信頼を寄せていたオセローの非情な態度に戸惑いつつ、イアーゴウにオセローの状況を問うも、イアーゴウはもったいぶったように“自分からは何も言えない、ご自分で確かめてくれ”と答え、オセローの信頼をさらに落とさせようとする。

オセロー 第4幕 第2場 サイプラス島 城内の部屋

●オセローはデズデモウナとキャシオウの関係についてエミーリア(イアーゴウの妻)に問う。
エミーリアはオセローのデズデモウナに対する疑念についてきっぱりと否定し“そのような疑念をオセローに植え付ける者は天罰を受けるがいい”と、断固とした態度でデズデモウナを擁護する。

しかしオセローは、デズデモウナに対する疑念をまったく動かそうとすることなく、エミーリアにデズデモウナを連れてくるよう命じる。

●エミーリアがデズデモウナを連れて現れる。
オセローはエミーリアに場を外させ、デズデモウナと二人で話す。
オセローは、デズデモウナに対してデズデモウナの不貞を怒りながら罵るも、デズデモウナは身に覚えのないその疑いに戸惑い、オセローの自分に対する疑いを否定する。

それでもなお疑いをはらせられないオセローは、再びエミーリアを呼びつけて、自分は退場する。

●エミーリアはデズデモウナを心配し声をかけるも、夫の自分に対する身に覚えのない疑いにショックをうけたデズデモウナは声かけを拒否しながらも、エミーリアに、夜の寝室に結婚当時のシーツをかけることとイアーゴウを呼んでくれと命じる。

そしてエミーリアは夫・イアーゴウを連れてくる。
デズデモウナはイアーゴウに悲しみを吐露するも、イアーゴウは白々しく“閣下のきまぐれです”と受け答えする。
エミーリアは、“誰かが閣下に嘘を吹き込んでいるに違いない、そんなやつは地獄におちるがいい”と怒りをあらわにする。(イアーゴウはその発言をうっとうしがる)

ここに来客のラッパがなったため、イアーゴウはエミーリアとデズデモウナを退場させる。
●ロダリーゴウ(イアーゴウにたぶらかされ、協力関係になっている紳士)が登場し、イアーゴウに対して、自分との約束(デズデモウナを手に入れるという)が果たされていないとクレームを言う。
それに対してイアーゴウは、うまいこと丸め込み、キャシオウを殺す算段を持ちかける。

オセロー 第4幕 第3場 サイプラス島 城内の別の部屋

●オセローは気分を紛らわすため客人のロドヴィーコウ(妻の父の親類)の案内をしているなか、デズデモウナに会い、“すぐに帰るから部屋で休んでいよ、召使い(エミーリア)は下がらせておけ”と告げて去って行く。

その話を聞いたエミーリアは少々気分が悪くなったようすで、母の召使いが死んだ時に歌っていたという失恋の歌を歌うデズデモウナから“夫をうらぎる女なんているのか?”という切実な質問にたいしても、“います。でもそれは男が悪い”と不倫を肯定する発言をする。
デズデモウナは、それを話半ばで聞き流しながら、夫・オセローののいいつけどおり、エミーリアを部屋から下がらせる。

スポンサーリンク