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オセロー 第5幕 第1場 サイプラス 街上

●イアーゴウ(オセローの部下・オセローとキャシオウを貶めようと画策実行している)はロダリーゴウ(イアーゴウにたぶらかされ協力関係にさせられている紳士)に剣を抜かせて、キャシオウ(オセローの副官だったが現在は免職させられている)が来たら刺して殺すよう指示して陰に隠れる。

ロダリーゴウは現れたキャシオウに向かって剣を刺すも返り討ちにあう。
その隙にイアーゴウは、陰からキャシオウの足を剣で切りつけて退場。

怪我を負ったキャシオウは、周りに助けを求める。

●そこにオセロー(主人公・イアーゴウにだまされ、妻に対する嫉妬の疑心暗鬼に苛まれている)が登場。オセロはキャシオウの助けを求める声をきいて、イアーゴウが約束通りキャシオウを殺そうとしてくれたことを喜んでいる。
そして妻のデズデモウナをこれから殺す決意をしたことを独白し退場。

●暗闇の中、傷ついたキャシオウとロダリーゴウがそれぞれ助けを呼ぶ声に、通りかかったロドヴィーコウ(デズデモウナの父・ブラバンショウの親類)とグラシアーノウ(ブラバンショウの弟)が気づくも、危険な暗がりの中なので救出に手間取っている。

その間にイアーゴウが現れ、倒れているキャシオウに話しかけ、そして、これまた倒れているロダリーゴウ(イアーゴウにたぶらかされ協力関係にある紳士)をキャシオウを襲った犯人であると無理矢理こじつけて剣で刺す。(ロダリーゴウは自分を刺したイアーゴウに向かって恨み言を言う)

その後、イアーゴウはここでようやくロドヴィーコウ・グラシアーノウの二人と顔を合わせる。

そこに、助けの声をききつけた娼婦のビアンカが登場。

イアーゴウはキャシオウを担ぎ込ませる指示をだす。
さらに、倒れて死んでいると思われるロダリーゴウについても、いかにもここで始めて知ったかのように、この場にいる皆にこれがロダリーゴウであるということを周知させる。
そしてキャシオウに“ロダリーゴウと遺恨があったか”と質問。“ない”と答えるロダリーゴウだったが、近くのビアンカの顔色が変わったことを取り出し、周りに者に対して“この女があやしい”という印象を与える。

●そこにエミーリア(イアーゴウの妻)が登場し、キャシオウが闇討ちにあったとイアーゴウから聞かされる。
イアーゴウはビアンカを無理矢理犯人にしたてようとして、連行しようとする。
そしてエミーリアには、オセローとデズデモウナにこの事の次第を伝えるよう指示する。

オセロー 第5幕 第2場 城内の寝室 デズデモウナが寝台で眠っている

●オセローはデズデモウナが寝ている寝室に入り、妻を殺す決意を独白。
デズデモウナが目を覚ます中、オセローは妻に対してキャシオウと不倫をしたという罪を白状するよう迫る。
しかし身に覚えのない罪について潔白を告げるデズデモウナだったが、オセローにそれが聞き入れられず、助けを請う中、ついには絞め殺されてしまう。

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●その途中、エミーリアが急を知らせにくるが、時既に遅し。
エミーリアはオセローのデズデモウナに対する疑惑を真っ向から否定する中、オセローの行為を罵倒する。
その中でエミーリアは、オセローがイアーゴウの言葉を信じて妻を殺したことを知り、一時呆然とする中、夫・イアーゴウ、モンターノウ、グラシアーノウが登場。
エミーリアはイアーゴウを問い詰めはじめる。
そしてエミーリアは今までの夫の不可解な行動がすべてこのためにあったことをはっきりと理解し、夫を強烈に責めはじめる。

●それでもなおオセローは、自分がデズデモウナにプレゼントしたハンカチをキャシオウがもっていたことが、なによりも妻の不倫の証しである、イアーゴウがすべて知っていると主張する。
(この時、デズデモウナの叔父・グラシアーノウから、デズデモウナの父・ブラバンショウが悲嘆のあまりすでに他界していたことが告げられる)

それに対してエミーリアは、イアーゴウが制止させようとするなか、それをつっきり、そのハンカチはイアーゴウの指示によって自分が拾って夫に渡したことを暴露。

それを聞いたオセローは、イアーゴウの不義と嘘をようやく悟り、イアーゴウを切りつけようとするもイアーゴウに逃げられる。
イアーゴウは、妻のエミーリアを刺して逃走。

モンターノウとグラシアーノウはイアーゴウを追跡するために退場。

エミーリアは、生前の最後にデズデモウナが歌っていた失恋の歌を歌いながら、オセローにデズデモウナの純潔を最後まで告げながら息絶える。

オセローは自分が殺してしまった妻に向かって悲痛に叫びながら後悔する。

●ロドヴィーコウ、モンターノウ、椅子に担がれているキャシオウ、捕らえられたイアーゴウが登場。

オセローは捕らえられたイアーゴウを剣で傷つけるも、殺してしまっては本当の苦しみを味合わせることができないと、殺さず。

ここでイアーゴウの悪事がすべて暴露される。
(オセローはキャシオウに対して、妻のハンカチを持っていた理由を聞き出し、自分の愚かさを嘆く)
(イアーゴウが殺したと思っていたロダリーゴウが息を吹き返し、イアーゴウの悪事がさらに明かされる)

ロドヴィーコウは、今後サイプラスはキャシオウが支配し、またイアーゴウについては追って長く苦しめることができる刑を執行することを語る。

●そしてオセローは出立しようとするロドヴィーコウに対して、この事件について自分のことをありのままに語ってくれるよう頼みながら、自ら喉元を突き刺して自害する。(主人公オセロ死亡)

ロドヴィーコウはこの惨状を見てイアーゴウに怒りをあらわにしながら、オセローの財産は叔父であるグラシアーノウに継がせることを指示し、モンターノウに対しては、イアーゴウの悪行を裁判し容赦ない刑を与えることを指示し、自分は政府に報告にいくことを皆に告げる。

オセロー 終

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