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この症状どの診療科に行けばいいの?SP 2019.11.12放送

●現在、診療科は細分化され
 どの診療科が自分の症状に合っているのか
 迷うことも多い。

 あまり考えず診療科を受診し
 症状が改善されないことも多い

 正しい診療科選びで
 劇的症状が改善された例を
 肩こりと頭痛で紹介。

【肩こり】の診療科選びの例

 40代後半の女性の例

 肩の痛みの特徴
  痛む場所を動かさなくても痛みが起きる
  10分ほどで痛みが消える

 →整形外科へ行くも
  特に異常はなし
  

 毎朝の通勤途中に必ず現れ
 仕事が忙しくなると頻繁に現れる

 さらにしばらくすると
 左肩に痛みがでたとたん
 左胸に胸焼けのような症状が現れるも
 15分ほどで収まる

 それから
 毎日胸焼けの症状が出てきた
 
 →消化器内科を選択し受診するも
  内視鏡検査では
  食堂・胃に異常なし

  消化器内科でもない。

 その後、休日に散歩中
 左奥歯がずきずき痛みだす

  →歯科を受診
   しかし虫歯などの異常なし

  さらに、
  小走りしていた時
  意識が遠のくようなめまい
 
  →耳鼻咽喉科へ行く
   しかし、内耳機能に異常なし

これまでの
肩こりと他の症状をまとめると

肩こり+胸焼け、
   +左奥歯の痛み
   +めまい

  →循環器内科を紹介される

この女性の肩こり・痛みの原因は   

【狭心症】

が原因だった

心臓に栄養を送る血管が細くなり
心臓から出た痛みが脳に伝わるのだがが

心臓の痛みが
肩こりの痛みと勘違いする場合がある

肩こり以外にも
両あご、両奥歯、首、両肩
胸からみぞおち等が
痛いと感じる場合がある

その他の肩こりの例

★食後におきる肩こりは?
 
 →改善が期待できるのは
  消化器内科
  胆嚢炎が疑われるため

★生理のタイミングで、痛む肩こり
 →婦人科
  女性の生理の周期とともにの場合
  子宮内膜症の疑いがあるため

  
【頭痛】の診療科選びの例

55歳女性の例

→右こめかみあたりにズキズキした痛み
 月に何度か起きる痛みだったが
  
 しだいに連日痛むように
 
 →脳神経内科を選び診療するも
  脳に異常はない

しかし、変わらず頭痛が続く

痛むこめかみを抑えると痛みが楽になるという特徴

そのうち、頭痛とともに吐き気が現れる

さらに、重いだるさを感じるようになり

→内科を受診
 インフルエンザ検査は陰性

さらに突然
視界の左側がぎらぎらしたあと
見えなくなってしまう
10分ほど休むと元に戻る

→眼科を受診
しかし
眼圧測定・眼底検査をするも
異常なし

★頭痛+吐き気
   +だるさ
   +視界の一部が欠ける

この場合
どの診療科を受診すべき?

健康診断の血液検査の結果

【腎臓内科】を受診

結論

腎臓から頭痛がくることは少なくない

今回のケースは

【慢性腎臓病】

が頭痛の原因だった。

慢性腎臓病は
生活習慣によって
腎臓の細い血管がダメージを受け
腎機能が落ちる病気だが

それによって
貧血状態になり

脳が血流をを増やそうとする

すると脳の血管が太くなり
血管周りの神経が圧迫され
頭痛が起きるという

拍動とともにズキンズキンと痛む

※こめかみを押さえると痛みが引くのは
血流が悪くなり血圧が下がり
周りの神経の圧迫が弱くなるからだという

疲労感が急激に進行する場合は重大な病が潜んでいる可能性があり注意が必要


46歳男性

休日の翌朝
米俵を背負ったような重だるい疲労感

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そのうち治ると思っていた矢先、
健康診断の結果
肝機能については基準値を超える結果が。

内科を受診すると
脂肪肝と診断される。

・食事内容を野菜へと変更、
 酒も控える
 歩くことも増やす

しかし2週間後、
再び内科を受診しけんさするも
前回よりも肝機能の数値が悪くなっている

→投薬治療を始めるが
 疲労感は以前より強まる

→大病院でエコー検査、血液検査を受けるも
 肝機能が悪いということしかわからない
 どんどん肝機能が低下していく

翌日の仕事での運転中
思い疲労感を感じる中、
左の視界が見えないことがわかり

→眼科を受診すると
 左目の視力が落ちていて
 緑内障を疑われる

●その後、
軽度のうつになり
会社に行く気力が出ず

家族に勧められ心療内科を受診すると
軽いうつ病と診断され
抗うつ剤を処方されたが
改善されず
結局、会社を休職

→そんな中
 これまで子育てを避けてきたのに
 まめに、子供の面倒をみるようになる

しかし
その後も、様々な病院へ行くも
肝機能が悪くなる原因がわからずじまい…

●ある日、妻が
 日本肝臓学会が主催する公開講座を
 受講することに。

そこで講義をする
脂肪肝の専門の
愛知医科大学病院
肝胆膵内科の
角田圭雄先生に出会い
夫を受診させる。

●いつからどんな症状が出ているのか?

・半年ほど前 脂肪肝と診断
・毎日だるい

先生触診で、
肝臓が硬いことに気づき
肝硬変の初期状態を疑う。

・膵臓、胆のう、脾臓にも問題なし

しかし、①男性の割に胸が少しふくよか

肝臓組織採取し検査した結果、
やはり
初期の肝硬変になっていた。

わずか半年で脂肪肝から肝硬変になるのは通常はありえない。

さらに触診。
甲状腺の腫れなどもなし

しかし手をさわると
②男性の割に手が異様に冷たい

・先生はさらに
奥さんに対して
夫の半年の変化を問診。
奥さんは
夫の性格覇気がなくなったこと、
軽いうつと診断されたことも報告

先生はさらに問診。
奥さんが
今まで子供の面倒を見なかった夫が
子供の面倒をみるようになったことを報告。

先生はさらに質問。
“子供の世話をしているとき、体がだるくないか”
を問う。
すると夫は、
“だるくなくはないが、
 子供がかわいくてしょうがなくなる”
と返答。

先生は、それは母性本能だと思い
外国の論文を思い出す

それは
「ある状態になると男性でも女性の親と同じように
母性本能が芽生える」

先生
「ひょっとして、目が見えづらくなっていないか?」
本人
「左目の視力がおちて緑内障の診断をうけたことを

そして先生が夫の胸を触ると
母乳のようなものが出てきた。

ここで先生は
この男性の肝機能低下の原因について
確信する。

それは

【脳下垂体腫瘍】

脳下垂体に良性の腫瘍ができる病気で、
腫瘍ができる原因はわかっていない。

下垂体腫瘍に
成長ホルモンが減少することによって

脂肪を代謝・分解しにくい
脂肪が肝臓にどんどん溜め込まれていき
脂肪肝が
ありえないスピードで肝硬変に
なってしまうという。

手や足の冷え、意欲低下、うつ症状も
成長ホルモンの低下が原因。

緑内障のような症状は
下垂体にできた腫瘍が
視神経を圧迫した結果によるものと推測。

そして
乳腺を発達させ
母乳の出を促す
子育てホルモンと言われる
「プロラクチン」
という物質が大量に出てしまう

下垂体腫瘍で
このプロラクチンが多く産出されるのは
めずらしくないという。

その後、
投薬治療により
この男性の症状は
劇的に改善。

感想

脳下垂体腫瘍によって
男性でも母乳のようなものが出るという場面は
びっくりした。

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