もくじ
マクベス 第2幕 第1場 インバネス(マクベスの居城がある地) マクベスの城の中庭
●夜中、松明を持った息子フリーアンスに案内されバンクォウ将軍がマクベス城中庭に登場。
(バンクォウは、妖女の予言が気になり眠れないので、息子を連れて夜中に中庭を歩いている)
●バンクォウ将軍は自分の剣を息子フリーアンスに持たせようとしているところ、松明を持った家来を従えたマクベス将軍が登場。
バンクォウはマクベスに3人の妖女の夢を見たことを話し、
それに対してマクベスは、その件で相談したい・腹心になってくれるなら君のためにもなると話す。
バンクォウは、”失う者がなく、大義名分があるならば相談にのる”と(暗にマクベスに対する疑念を含ませて)返答し退出。
●マクベスは家来に対して、夫人に寝酒を用意し鐘をならす(暗殺の準備)よう伝言を託す。家来退場。
(ここからしばらく、これから国王暗殺をしようとしているマクベスの心象風景を独白)
ほどなくして夫人からの合図の鐘の音が聞こえたので、マクベスはダンカン王暗殺へ向かう。
マクベス 第2幕 第2場 インバネス(マクベスの居城がある地) マクベスの城の中庭
●マクベス夫人が登場。すでに国王の護衛2人に麻酔薬の入った乳酒を飲ませ眠らせている。
なにかフクロウが啼いたような音が聞こえ、今、暗殺が実行されていると推測。
扉の内側から声が聞こえ、眠らせた護衛が起きてしまったのではと警戒する。
護衛2人の短剣は床に出しておいたはずだとつぶやく。
●マクベスが現れ夫人と合流。
マクベスはダンカン国王の暗殺を実行した様子で、かなり動揺しているところを、夫人が叱咤激励する。
マクベスは麻酔酒で寝ている2人の護衛の短剣を2本持ってきてしまったのだが、
その短剣を麻酔酒で寝ている2人の護衛に国王の血を塗りながら戻すように夫人に促されるも、
怖じ気づいて行きたくないと告げる。
夫人は夫マクベスの意気地のなさを非難しながらも、
短剣2本を夫から引き取って国王殺害現場に行って、
麻酔で寝ている護衛2人に濡れ衣を着せるため国王の血をつけて、
手を赤く染めて戻ってくる。
どこからか何かを叩く音が何度も聞こえ(城の門を叩く音)、二人は急いで部屋へ戻る。
マクベス 第2幕 第3場 インバネス(マクベスの居城がある地)
●門番が登場。
昨夜の酒が残っている門番は、門が叩かれる音をほろ酔い気分でくだを巻いて茶化しながらしばらくやり過ごしていたが、あまりにしつこい叩きようなのでいよいよ門を開ける。
●開けられた門から王配下の貴族・マクダフとレノクスが現れ、
事前に王から定刻に起こしに来るよう命令されていたと告げる。
城の主であるマクベス将軍も、寝起きを装い二人を出迎え、2人の貴族を王の寝室まで案内。
●貴族マクダフが王の寝室に入り、
その間、もう一人の貴族・レノクスは、昨夜の不吉な出来事をマクベスに報告。
●王の寝室から恐怖の形相でマクダフが出てきて、
王が殺害されたことを皆に報告し、マクベスとレノクスは殺害現場の王の寝室へ入っていき退場。
マクダフは警鐘をならすよう周りに指示し、一帯に鐘が響き渡る
●そこにマクベス夫人が驚いた様子を装って登場。
バンクォウも登場し王が殺害されたことを知り動揺。
マクベスとレノクスが王の寝室から出てきて再び登場。マクベスは当たり障りのないお悔やみの言葉を述べる。
そこに王子であるマルカムとドンルベインが登場し、
父王ダンカンが暗殺され、どうやら護衛の2人が犯人らしいという話しを聞かされる。
ここでマクベスが、王殺しの犯人と思われる2人の護衛を
怒りのあまりに先ほど殺してしまったと皆に告げる。
(この護衛2人は、昨夜マクベス夫人が盛った麻酔がまだ効いている状態であった)
王子のマルカムとドンルベインは、父の死を悲しむ暇なく、自分たちの身の危険を感じ始め、お互いに他に聞こえぬよう会話。
●卒倒しかけている(ふりをしている?)マクベス夫人がバンクォウの指示で他の場所へ運び出される。
●バンクォウとマクベスが、今、皆寝起きで裸同然の状態なので、身支度を調えて広場に集まり、この問題に立ち向かおうと呼びかけ、王子たち以外、皆その場から退場。
●王子のマルカムとドンルベインだけその場に残り、
自分たちの身の安全のため、
マルカムはイギリスへ、
ドンルベインはアイルランドへ行くことを確認して、
お互いに逃げるように退場する。
マクベス 第2幕 第4場 城の外
●スコットランド王配下の貴族・ロスと老人が登場
二人は、王の死と呼応するように、不吉な出来事や見たことないくらいの悪天候になっていることについて会話。
●そこに貴族のマクダフが登場。
マクダフは、王殺しの犯人はマクベスが殺した護衛の2人だが、
それをけしかけたのが、この場から逃げ出した王子・マルカムとドンルベインであるという嫌疑がかけられているという現在の見立てと、
さらに、次の王にマクベスが指名され、すでに準備にはいっていることを語る。