もくじ
マクベス 第3幕 第1場 フォリス(スコットランド首都) 宮殿の一室
●バンクォウが一人で登場し、不安を独白
―マクベスは妖女の予言通り、王の座を手に入れたが、汚い手を使ったのではないか?
自分も代々の王の元になるという予言をもらっておりそれが真実だとすると、マクベスは自分のことを…(邪魔な存在と思って消しにかかるのではないか?)――
●ここで、国王になったマクベスと王妃になったマクベス夫人(とその他家臣たち)が登場
マクベス王はバンクォウに、今夜の晩餐に出席するよう命じ、バンクォウは息子フリーアンスを連れ立って出かける予定があるので、遅刻して出席することを約束して退場。
その後、他の臣下たちも退場。
●マクベスと従者一人だけ残り、マクベスは従者達に暗殺者2人を連れてこさせる。
マクベス王は、妖女の予言通りなら、結局自分はバンクォウの子孫のために殺人をし一時的に王になって破滅するだけのかませ犬にすぎないことになるという思いを独白。
●マクベスは連れてこられた暗殺者2人に対して、バンクォウと、息子フリーアンスの暗殺を命じる。
(バンクォウは自分にとっても君たちにとっても敵であることを語り、自分が手を下すと悲しむ人間がおり、自分は悲しむそぶりを周囲に見せなければならないという理由をつけて)
マクベス 第3幕 第2場 フォリス(スコットランド首都) 別の部屋
●マクベス夫人と召使い一人が登場
王妃マクベス夫人は召使いに、話したいことがあるから夫のマクベスを呼んでくるよう命じる。召使い退場
●マクベス夫人は、”望んだものを手に入れても満足しなければ意味が無い”と現在の境遇に後悔を感じている独白
●マクベスが登場。
現在の状況に後悔を感じる心を押し隠して話すマクベス夫人に対して、マクベスは晩餐の準備に励むよう話すとともに、これからすごいことが起きるということ(バンクォウとフリーアンスの暗殺)を良心を押しのけた状態で暗に夫人にほのめかす。
マクベス 第3幕 第3場 フォリス(スコットランド首都) 宮殿へ続く道のある林園
●夕暮れ時? 3人の暗殺者がバンクォウを待ち構えている。
●バンクォウと息子フリーアンスが、晩餐に参加するため予定通り他の人間よりも時間に遅れて宮殿近くに到着する。(周りのひとけがない)
バンクォウと息子フリーアンスが馬車から降りたところ、待ち構えていた暗殺者3人がバンクォウたちを襲う。
バンクォウは息子に”仇を討ってくれ”と告げて逃がし、息絶える。息子のフリーアンスは逃げる。
マクベス 第3幕 第4場 フォリス(スコットランド首都) 宮殿の広場
●晩餐の準備がなされる中、マクベス、マクベス夫人、配下貴族のロスとレノクス、その他の貴族・従者等が登場
マクベスが、晩餐の出席者に挨拶をしている中、戸口に暗殺者が現れ、マクベスが会いに行く。
暗殺者から、バンクォウは殺したが、息子フリーアンスは逃がしたという報告を聞いたマクベスは、不安が完全に払拭しきれないことを吐露するも、しかし、当分は害はないだろうということで、暗殺者を帰す。
●それからマクベスは、マクベス夫人や貴族のロスから着席するよう促されるが、マクベスだけに見える血まみれのバンクォウの幽霊が登場しマクベスの席に座り、マクベスは着席できないと発言
しまいには他人に見えないバンクォウの幽霊に話しかける事態になり、配下からは”ご病気のようだ”と気を遣われ、マクベス夫人は夫の異変を叱咤しながら、皆には”持病が発病した”と取り繕う始末に。
幽霊が一端姿を消したので、仕切り直しで再び晩餐を開始しようとしたところ、マクベスの前に再びバンクォウの幽霊が現れてマクベスが取り乱したので、マクベス夫人は本日の晩餐を中止にする旨を皆に発表し、参加者は皆退場する。
●その後、マクベスと夫人の二人の会話
マクベスは、配下貴族のマクダフが自分の命令に応じないことの不安を吐露し、明日、妖女に会い相談しようという考えを示す。
マクベス 第3幕 第5場 茂みの野原
●3人の妖女が登場し、ヘカティ(夜と暗闇の女神)と会話。
ヘカティは3人の妖女が勝手に自分勝手なマクベスの野心を助けていることを叱り、これからはその埋め合わせで、マクベスを追い落とす方向へ進めると指導する。
マクベス 第3幕 第6場 フォリス(スコットランド首都) 宮殿の一室
●スコットランド貴族のレノクスともう一人の貴族が、マクベスたちを取り巻く現在の時局について話し合っている。
――すでにマクベスが先王を殺したことが疑わしい。王子マルカムはイギリスで優待され匿われている、マクベスの命令を聞かなかった貴族のマクダフは、その王子マルカムを追ってイギリスに渡り、イギリス軍の力を借りてマクベスを打ち破ろうとしている、それを知ったマクベスは怒り、戦争の準備をしている――