57うまごやしの囲い地
・ヴィルフォール家の塀を隔てての、ヴァランティーヌとマクシミリアンの密会の会話。
・ヴァランティーヌはダングラール夫人と令嬢の訪問により、約束の時間に塀にこれず、マクシミリアンを待たせていた。
ヴァランティーヌはわざとダングラール令嬢のユージェニーを庭につれて、塀の穴からのぞいているマクシミリアンに“自分があなたと約束の時間をわすれているのではない”ということを見せつけるように散策。
・ダングラール嬢・ユージェニーが帰り、マクシミリアンとヴァランティーヌの塀ごしの会話が始まる。
・ヴァランティーヌは、ユージェニーも自分もお互いに、許婚との結婚を望んでいないこと、ユージェニーにいたっては“いっそ父のダングラールが財産を失い、自分は、金持ちではないが芸術の才能に恵まれている友人のルイーズ・タルシィーと一緒に芸術にぼっとうしたい”という話をしていたことをマクシミリアンに話す。
・マクシミリアンは、アルベールと会ったときの話からヴァランティーヌの婚約者であるフランツが直にパリに戻ってくるという話をする。その話を聞いたヴァランティーヌは動揺する。
・ヴァランティーヌはこれから継母のヴィルフォール夫人に、相続に関係することで呼ばれていると話す。
ヴァランティーヌ、継母はどうやら自分の莫大な財産を密かにほしがっていること、でもそれはすべて息子のエドワールのためだからしかたのないことだという認識をもっていることをマクシミリアンに話す。
(また、自分が修道院に入ろうとしたとき父と継母は承諾したが、祖父だけは反対し、それによって行くのをやめた、今自分が頼れるのは祖父だけだという話もする)
・マクシミリアンはこれらの話を、自分の信頼するモンテクリスト伯に話したいとヴァランティーヌに持ちかけるも、ヴァランティーヌはモンテクリスト伯に対して半信半疑であることを告げる。
マクシミリアンは、確証はないがモンテクリスト伯が自分のことをすべてみすかしており、自分の望みを叶えるために陰ながら動いてくれているように思うこと、理屈でなく直感で信じていると言うことを話すも、ヴァランティーヌは“夢でもみているのね”と信じない。
・そこまで話が進んだとき、ヴァランティーヌが継母に呼ばれてしまい、二人の会話が終わる。
※この章でのヴァランティーヌとマクシミリアンの会話については、ドラマでは、信一郎が勤める市場にて、美蘭が望まない婚約者との結婚の話を信一郎にする場面がありました。細かくは設定変更されていますが、そのシーンに対応していると言って良いと思います。